KU歯科クリニック梅田和徳のライフスタイルマガジン

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アメフト問題

投稿日:2018年5月23日 更新日:

アメフト問題

元アメリカンフットボール部の歯科医です。
もちろん歯学部レベルですけどね。
私も現役時代にたくさん怪我をしました。

・左側第三腰椎横突起骨折
・右膝内側靭帯断裂
・左足アキレス腱断裂

現役を退き50歳目前になって、
身体のあちこちから悲鳴が聞こえてます。
頸椎も損傷してるので首は後方に思い切り倒せません。

アメリカンフットボールは防具を付けた格闘技の様なものですから、
私レベルの怪我はまだ軽いほうで本当に生活が不自由になるレベルの方も。
鍛えた身体で行う危険なスポーツ…なんですよね。

アメリカにおけるフットボール人気は凄まじく、
野球、バスケ、アイスホッケーよりもう1ランク上と言われています。
いわゆる格闘戦略ゲームで1プレイ毎に作戦タイムがある。
試合前も試合中も相手チームの情報収集しゲームプランを立て、
細かく分業されたポジションの選手1人1人が役割こなすチームプレイ。
細切れなのでCMを入れやすいこともショーが大好きなアメリカ人好みなのでしょう。

私は今回勇気を持って会見したM選手と同じようなポジションでした。
相手の司令塔であるQBにパスやランプレイをさせないようタックルしていきます。
しかしQBの手からボールが離れた瞬間その目標は変わります。
その目標が変わる瞬間もコンマ何秒の世界なので勢い余って当たってしまうことも…。
今回のM選手のプレイは勢い余って…とは言い訳できないタイミングでした。
プレー終了の笛が聞こえた聞こえないではなく明らかにパスを投げ終わったQB。
その後のラフプレイなども積み重なって退場となったと聞きましたが、
アメフトにおいての反則のペナルティは常に〇ヤード罰退などの連帯責任。
個人選手の退場なんてあまり聞いたことがないのでよほどだったのだろうなと思っていました。

そのよほどのラフプレイが監督やコーチからの指示だったと今回の会見で分かりました。
M選手は様々な葛藤がありながらも勇気を持って正直に話したと思います。
大学側は危険行為を指示する言葉はアメフトにおいてはよく使う言葉だと弁明してます。
たしかに格闘戦略ゲームのスポーツですからそういった言葉はよく飛び交いますが、
3日も前から脅迫めいた雰囲気で行われたと言う首脳陣からの圧力はありえません。
これが真実なら指導者としても教育者としても失格ですし責任を取らなければなりません。

渋谷院の私の部屋に大学時代のヘルメットが置いてあります。

大きな人間が全速力で頭から当たっていきますから、
こんなヘルメットでも傷だらけになるのです。
漫画のように星が出ることもしゅっちゅう。
このヘルメットだってなんど塗りなおしたことか…。

アメリカンフットボールを危険で野蛮なスポーツだと思わないで下さい。

しっかりとしたルールとモラルを持って行えばこんなに楽しいスポーツはありません。
アメリカンフットボールはファイナルスポーツと言われています。
バスケット、野球、陸上などあらゆるスポーツをやってきた人が最後に行うことが多い。
それぞれの特性に合わせたポジションがあって完成されたチームスポーツなのです。

どうか皆さん誤解しないで頂きたいと思います。

ただでさえ競技人口が少ないのに…。涙

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